Fロボとは!

 しばしば深海は宇宙に例えられる。
深海から新種の海洋生物が発見され、そこから新たな知性体が生み出された。それがメモリーの形となって収められたものが、「Fコア」と呼ばれている。
そしてFコアの器として開発されたものが、Fロボである。
Fコア及びFロボの「F」の語源は諸説あるが、ファラウェイ・フレンズ……つまり、深海から来た「遠くの友人」を指すという説が有力だ。
FコアをFロボ機体に装着することにより、Fコアを頭脳とするFロボが完成する。ちなみFコアが未装着でも、リモコンによるFロボの手動操作や、プログラムによる自立行動は可能である。
Fロボに装着されたFコアが、自身のボディを使いこなせるようになるためには、十分な訓練が必要である。装着されたばかりのFコアでは、最初は歩行すらもままならないのだ。
Fコアには高い学習能力があり、装着されたFコアが十分な訓練を積めば、やがてFロボ本来の機体性能を最大限に引き出せるようになるだろう。習熟したFコアによって引き出されたFロボの機動性は、手動のリモコン操作やプログラムでは到底辿り着けない領域である。
だがあるFロボで十分に能力を発揮できるようになったFコアでも、別のFロボに新たに装着された場合は、訓練や学習によって得た能力は大幅に下がる。
新しいボディに慣れるための訓練が必要になるのだ。
ただし0からの育成ではないので、ある一定レベルの経験値や能力値は残っており、真新しいFコアよりも経験値の分だけ学習速度も速い。とはいえ新しい機体では元の機体固有の技などは使えなくなるので注意が必要だ(※覚えた技は忘れるわけではなく、元の機体に装着すれば再び使えるようになる)。

 

Fロボ機体の構成要素
ここではFロボの機体を構成している要素の、代表的ないくつかを紹介する。

サーボモーター サーボモーターとは、回転の角度などを制御できるモーターのことだ。
人間で言うところの筋肉や骨にあたる、重要なパーツである。
サーボホーン/フリーホーン サーボモーターの出力軸に取りつけて、出力軸の回転力を他のパーツにサーボモーターの出力を伝えるのがサーボホーンである。
フリーホーンは出力を伝えることはないが、サーボモーターの反対軸側に取りつけてサーボホーンと共にブラケットを支える。
サーボブラケット/サーボアーム サーボブラケットとサーボアームはいずれもサーボモーターに装着するパーツで、サーボモーター同士やフレームなどを固定する。
サーボブラケットはサーボホーンやフリーホーンを必要とするが、サーボアームはサーボモーターに直接取りつけることができる。
コントロールボード コントロールボードは、Fロボ機体の動きを制御するために不可欠なパーツである。
CPUとメモリ、各種センサーなどが搭載されている。
メモリに記録されたモーションデータに基づき、サーボモーターの回転角度を調節することが可能である。
出力ポート1つにつき1つのサーボモーターを制御することが可能なため、出力ポート数が多いほど数多くのサーボモーターを制御することができるのだ。
バッテリー Fロボを動かすパワーを供給するパーツである。
センサー センサーにはいくつかの種類がある。以下に紹介するもの以外にも様々なセンサーが存在している。

・ジャイロセンサー
Fロボ機体の姿勢維持に使われるセンサー。

・加速度センサー
物体の加速度を計測するための装置である。重力による運動の変化を計測することもできるため、物体の傾き具合を検出することもできる。
Fロボを自動で起き上がらせる際に、仰向けとうつ伏せのどちらで倒れているのかを判定するのに使われる。
左図は、マカイロセイバーの内部構造である。
サーボモーターとブラケット、アーム類以外のパーツは外されている状態である。
各機体によって、サーボモーターの個数や配置方法などが異なる。

左図の機体では、サーボモーターが28個使用されている。
頭部2軸、腰2軸、腕10軸(片腕につき5軸)、脚14軸(片腕につき7軸)の計28軸。手は五本指で、開閉可能である。
マカイロセイバーの外装を装着すると、このような状態になる。
マカイロセイバーはバビット社の製品である。モデルはサーベルタイガーだ。
頭部にはカメラ、マイク、スピーカーが内蔵されている。
コントロールボードは背中に装着、バッテリーは腰部に内臓。

Fロボには代表的な二足歩行タイプの他にも、様々なタイプが存在している。
その形状に関わらず、Fコアを頭脳として稼動する機体はすべて、Fロボであると言えるのだ。
Fコアはあまり大きな機体には対応しておらず、どのようなタイプであれ全長が1000mmを超えるものは確認されていない。
Fロボがその真価を発揮できるのは、全長500mm以内の機体だと言われている。


【ニコニコ動画】スズシロのFロボ講座
シンボル タイプ 説明
バイペダル 二足歩行タイプ。人に近い形状のものが多いため、ヒューマンタイプと呼ばれることもある。
クワドロペット 四足歩行タイプ。獣をモデルとしたものが多いため、ビーストタイプと呼ばれることもある。
ミリアポッド ムカデやヤスデのような、足の数が多いタイプの総称である。
フライト フライトタイプとは、その名の通り飛行できるように設計されたものである。フライトタイプはさらにいくつかのタイプに分類されている。
フライト/バード 翼で羽ばたいて飛行するタイプ。遠目では一見本物の鳥と見まごうほどのものも。
フライト/インセクト 二対の翅(はね)で飛行するタイプ。昆虫の形状を模してはいるが、その大きさゆえに本物の昆虫と間違われることはまずない。
フライト/プレイン 飛行機タイプ。
フライト/ヘリコプター ヘリコプタータイプ。
カー タイヤで走行する車両タイプ。
キャタピラ キャタピラで走行するタイプ。
フィッシュ 水中仕様の魚タイプ。水中の活動に適しており、地上ではその能力がほとんど発揮されない。耐水。
シップ 水上を進む船舶タイプ。耐水。